霊感の強い友達の家に泊まった時の話です。
友達はよくある一般的な造りのマンションに住んでいます。
友達の部屋はマンションの共有廊下側にあり、窓のすぐそばにベッドがありました。
泊まったときは、友達がベッドで寝て、僕は床に布団を敷いて寝るのがお決まりでした。
真夜中に友達が突然に起きて
「南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏…」
と念仏を唱え始めました。
その声で僕も目が覚めたんですが、ビックリして声をかけることが出来ず、友達の方をずっと見ることしかできませんでした。
友達も僕が見ていることに気づいたようですが、「何もするな」とでも言うかのように首を左右に振っていました。
僕は意味がわからずそのまま固まっていましたが、数分経つと念仏を唱えるのを止めて、ほっとした顔で何があったか話してくれました。
友達がうつらうつらとしている時に、マンションの廊下を誰かが歩いてきたそうです。
友達の部屋の窓の前に来ると立ち止まり、す〜っと部屋の中に入って来て、友達が寝ている背後に寄り添うように寝転んだそうです。
そして、その何者かの重みでベッドが沈んだと。
もちろん窓は閉まってましたし、鍵もかかってました。
寝る前に、友達が戸締りをしているのを見ていたので間違いありません。
部屋の中には大きな姿見の鏡があり、それを見ると、スーツを着た知らない男性が自分の背後にいて、自分の後頭部をじっと見つめていたそうです。
念仏を唱え続けていると、その男性はふっと消えていったそうです。
僕は角度的に友達の背後は見えませんでしたが、寝ぼけていたとかではなかったと思います。
その友達は真剣でした。
それだけに話を聞いた後に全身に鳥肌が立ちました…。
コメント