その時は怖かったけど、今となっては「あれは一体…」というのがあります。
祖父が危篤で実家に戻っており、深夜家には私しかいませんでした。
母は祖父の病院で付き添っており、父は仕事の都合で他県に。
兄は飲みに出かけており、妹はまだ実家に戻ってきていませんでした。
夜11時頃、私は就寝したのですが、何かの気配でハッと目が覚めました。
枕元の時計は午前3時。
その時、頭上に何やら人の気配がハッキリとするのです。
部屋は暗かったのですが、男性のような体格でヒザから上がぼんやりと見えて、首のあたりでまたぼやけてしまっていました。
私は「泥棒?」と恐ろしくて身動きできなくなりました。
その時、強烈な金縛りになり、意識が遠のいていきました。
次に目覚めたのは、朝帰りの兄が戻ってきた朝6時。
深夜の出来事を話していたら、兄も午前3時頃、飲み屋さんで急にめまいがして、何かぼんやり人の形が見えて意識が遠のいたそうです。
周りの友人からは、飲みつぶれたと思われていたそうです。
その話をしてると、母が病院から帰宅しました。
母にも話をすると、午前3時頃、病院で祖父の酸素ボンベが突然外れ、パニックになってたそうです。
ひとまず一命を取り留めたから家に戻ってきたと聞かされました。
その話をしている最中、朝6時30分頃に病院から電話がかかってきて、祖父が今息を引き取った、との悲報を知らされました。
妹が10時頃実家に戻ってきたのでその話をすると、妹も昨夜午前3時頃、自分のアパートで人の影みたいなものを見て、怖くて金縛りにあい、目が覚めて急いで家を出てきたというのです。
後でわかったのですが、私達兄弟だけでなく、父やいとこや親戚の人達、祖父の病院にいなかった身内はみんな似たような体験をしていたのです。
おそらく、祖父がみんなに別れを告げに来たのだろう…と今は考えています。
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