【怖い話】友達のお父さんとおりん

私には霊感があります。

どうやら母親の家系の血を引く女性にだけ、代々遺伝しているそうです。

怖い経験も何度かありました。

かなり前の事ですが、弟の友達のお父様が亡くなり、母と弟と私の3人でお悔やみに行きました。

弟の友達は一人っ子で、お母様も中学生の頃に亡くなっているので、家には彼一人しかいませんでした。

ちょうどお盆と重なったため、ご遺体は病院の霊安室かどこかに安置されているようです。

居間に通され、4人で話をしていた時です。

玄関の戸が開き、足音と言うか廊下のきしむ音が聞こえました。

私と母は同時に

「誰か来た」

と呟いたのですが、弟と友達は知らん顔で話をしています。

そしていくら玄関の方を見ても誰も来ない…。

そんな謎の音が数回しました。

でもそれに気づいているのは母と私のみ。

もう怖くて早く帰りたい気持ちでいっぱいでした。

姿は見ていませんが、あの感じは絶対お父様が会いに来ていたとしか思えません。

息子が心配で帰ってきたのか、私たちによろしく頼むと言いに来られたのかわかりませんが、ずっとゾクゾクしていました。

それから数日後、父と母は社員旅行、弟は部活の合宿で、家に私一人になったときのことです。

真夜中に寝る準備をしていたところ、チーンとおりんの音が聞こえました。

ん?と思ったものの、たった一回わずかに聞こえただけだったので、気にせず眠ってしまいました。

その翌日も遅くまで起きており、昨日と同じように寝る準備をしていたところで時間は深夜2時半頃だったと思います。

昨日聞いたおりんの音よりか、少し大きくはっきりとチーンと聞こえました。

昨日のは幻聴じゃなかったのか、と思いつつもまだ信じられず

「もう一回聞こえたら幻聴じゃないわ」

と思っていたところ、またおりんの音が聞こえました。

おりんの音には何か意味あるのか、あのお父様が何か伝えに来たのか、それとも全然違うものなのか、なにがなんだかさっぱりわかりません。

家にはお仏壇がないからまた不思議でした。

コメント