友人とペットのオウムが体験した話です。
彼女は妹と両親の四人暮らしで、大きめのオウムを飼っています。
居間に鳥かごが置いてあり、とても大切に可愛がっていました。
ある日、たまたま家族がみんな出掛けていて、一人自分の部屋で宿題をしていました。
すると突然居間から、今までに聞いたことのないようなオウムの悲鳴が聞こえてきたそうです。
「ウギャー、ギャ、ギャ、ギャー!!」
と、まさに悲鳴でした。
びっくりした彼女は、泥棒かもと思い、野球バットを持って、おそるおそる居間を覗きました。
が、そこには特におかしなものは見当たりませんでした。
ただペットのオウムは毛を逆立て、目を見開き恐ろしい悲鳴を上げて、部屋のある一点を見つめていました。
彼女はオウムに近づき、その目線を追いました。
が、そこには何もありません。
しかしそちらに向かって手を伸ばしたとき、ヒヤッとしたそうです。
実際に手に触れるものは何もなかったそうですが、そのあたりの空気だけ、氷のように冷たかったそうです。
恐怖でたまらなくなった彼女は、悲鳴を上げ続けているオウムを鳥かごごと持ち上げて、全速力で外に飛び出し、家族の帰るのをずっとそのまま外で待ったそうです。
外に出て後ろ手にドアを閉めるとすぐ、オウムの悲鳴はおさまりました。
その後帰宅した家族に話しても、皆笑って信じてくれなかったそうです。
実際そんなことがあったのはその時だけで、その前にもその後にも異変はないそうですが、真剣に訴える彼女の話はとても怖かったです。
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