【怖い話】防災頭巾の少女

日本橋にある事務所に泊まり込んだ時の事。

午前一時頃に、カーペットの床の上で横になって一眠りしようと思って眠りについた。

眠りに落ちてしばらくしてから、小さな子供が走り回ってキャーキャー奇声を上げて遊んでいることに気が付いた。

ウトウトしながら声の出所を探すと、外から聞こえている様に思えたんだ。

もう朝になったのかって思いながら、ふと目を覚まして時計を見たらまだ午前二時。

気のせいかと思っていたら、部屋の入り口の辺りで走り回る足音が。

そちらに目をやると、ぼんやりと見える姿を見て驚いたのなんのって。

防災頭巾を被った小さな女の子が、くるくると同じ場所を楽しそうに回ってやがる。

女の子と目が合った瞬間から朝起きるまでの記憶はまったくない。

なんだったのか、夢か現実かもわからない。

でもそれ以来、仕事で遅くなり午前二時近くなると必ず背筋から後頭部にかけて、なんか変な感じになる。

今ではどんなに仕事が忙しくても、午前一時過ぎには必ず撤収する事にしている。

コメント