【怖い話】何度でも蘇る生霊

友人が体験した話です。

友人にはかなり長い間付き合っていた彼女がいたんですが、酷い束縛で別れを決意したそうです。

意外にも大人しく別れてくれたそうで、その後連絡も全くありませんでした。

もしかしたらひと悶着あるかも、と暫く連絡手段は残していたそうなのですが、一ヶ月経つころにはすべてブロックしたそうです。

そんな中、友人が一人で自宅にいた時のことです。

夜中にチャイムが鳴ったので、覗き穴から外を覗いてみると、俯いた髪の長い女性が見えました。

その時顔は全く見えなかったそうです。

不信に思った友人はチェーンをかけたまま鍵を開けました。

しかしそこには女性の姿はありません。

イタズラだろうとドアを閉めようとした瞬間、ドアから人が通って部屋に入った気がしたのです。

よく、人が通り過ぎると風が吹きますよね、あの感じです。

確かに誰かが友人の横を通り抜けた気がしたのです。

ドアを閉めた男性は気のせいであればいいと思いながらリビングのほうを見ました。

すると、リビングからベランダに出る窓のカーテンが、人の形に盛り上がっていたのです。

シルエットしか見えません。

しかしそこに人がいるのです。

友人は気がおかしくなりそうになりながらも勢い良くカーテンを開けました。

しかしそこには誰もいません。

ただその日から、家の中で足音がするようになったり、誰かの視線を感じたり、カーテンや布団が盛り上がっていたりすることが続いたそうです。

友人は霊感のかなり強い方で、それが彼女の生霊だと直感したそうです。

その後お祓いへ行き、家に誰かがいる様子もなくなり穏やかに過ごしていたのですが、またある日の夜中にチャイムが鳴ったそうで。

以前と同じように覗き穴から覗いてみると、また同じ女性が俯いて立っています。

今度はドアを開けることなく部屋に戻り、何度も何度も鳴らされるチャイムに嫌気がさしながらも眠りについたそうです。

翌日、仕事から帰宅すると、リビングのカーテンが盛り上がっていました。

カーテンを開けましたが、当然そこには誰もいません。

朝家を出たときか帰って来たときか、また部屋に入ってしまったようです。

うんざりして彼女に連絡を取ろうとも思ったそうなのですが、揉め事に発展するのも億劫に感じ、彼女に連絡するのではなく、再度お祓いに行ったそうです。

実はこのお話は現在進行形で、今もお祓いに行っては戻ってきて、お祓いに行っては戻ってきて、が何度も続いています。

たとえ引っ越しをしても、日本から脱出しようとも、その友人に向かって飛んで来ているため、根本的に解決させなければなんの効果もないそうです。

友人として心配ではありますが、さすがにこの生霊飛ばしの彼女に連絡して話してこい、とも無責任に言えません。

生霊を飛ばす側は無意識だとも聞いたことがありますし。

ただこの先も、友人の気が滅入らないよう、気にかけていかなければと思っています。

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